頭痛

とても身近な痛みである頭痛。
お悩みの方も多いのではないでしょうか。
頭痛と一口に言っても、その種類や原因は様々で、それによって対処法も異なります。
ご自身の頭痛のタイプを知ることが、症状緩和への第一歩となります。
頭痛に悩まされている人は全国で約3000万〜4000万人いるそうです。
今は大丈夫でも、いずれ起こる可能性が高いので、そうならないように対処していきましょう。

目次

頭痛の種類

日常的によくみられるのは、検査をしても異常が見つからない「機能性頭痛」といわれ、
頭痛のほとんどがこのタイプに当てはまります。
この「機能性頭痛」の中にもいくつか種類があります。

病気や怪我が原因ではない「機能性頭痛」の主な種類3つ

  • 片頭痛(へんずつう)
  • 緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)
  • 群発頭痛(ぐんぱつずつう)

① 片頭痛

症状
女性ホルモンと関連があるため、女性に多く、20〜40代に起こりやすい頭痛ともいわれています。
頭痛に先立つ症状として、目がチカチカしてギザギザの光が見えたり、閃輝暗点(せんきあんてん)を伴うことがあります。
続いて血管が拡張することで、主にこめかみから目のあたりが発作的にズキズキとした拍動性の痛みが生じて、
吐き気や嘔吐につながることも。
痛みの発作は4時間〜数日間続きます。
片側に起きることが多いですが、両側から痛むこともあります。
痛みが起きると、音、光、においに敏感になることが特徴の一つです。
また、前ぶれがなく頭全体が痛む片頭痛もあります。

閃輝暗点(せんきあんてん)とは…
視野の中にチカチカと光が出現する現象。
多くの場合、これが数分から数十分程度続き、治ったあとに片頭痛が起こることがあるため
「片頭痛の前兆」のひとつとされています。
人により見え方が違います。
また、閃輝暗点が起こらない片頭痛や、起きても頭痛にならないケースもあります。

対処法

  • 寝不足や寝過ぎをせず、規則正しい生活と規則正しい食生活を心がけましょう。
  • ワインやチーズ、薬などで片頭痛が起こる人はこれを避けましょう。
  • ストレスは頭痛の大敵。趣味やスポーツなど打ち込めることを見つけましょう。
  • 部屋を暗くして寝たり、痛む部分をアイスパックや氷で冷やしましょう。
  • カフェインも効くのでコーヒーもおすすめです。ただし、飲み過ぎには注意です。

② 緊張型頭痛

症状
精神的なストレスや首こり、肩こりや眼精疲労による刺激によって頭蓋骨を包んでいる筋肉(前頭筋、側頭筋、僧帽筋など)が持続的に収縮するために、頭痛の程度に強弱はありますが、頭を締めつけられるような痛みがダラダラと続きます。
また、そこで起きた頭痛がストレスや刺激となり、さらに筋肉を収縮させて頭痛・首こり・肩こりが慢性化し自律神経の乱れに悪循環ができてしまいます。

対処法

  • 趣味やスポーツなど打ち込めることを見つけてストレス解消を心がけましょう。
  • 同じ姿勢を長時間続けないようにしましょう。
  • 無理せず続けられる運動を毎日行いましょう。
  • こった首や肩をホットタオルで温めましょう。
  • ぬるめのお湯に15分程度ゆっくり首までつかりましょう。

③ 群発頭痛

症状
片方の目の奥をえぐるような激しい痛みが、毎日のようにほぼ決まった時間に1か月間くらいの間に起こるのが群発頭痛です。
男性に多く、20〜30歳代から発症することが多いのが特徴です。
一年に1〜2回の周期で起こります。
睡眠中、特に明け方に激しい痛みが襲いかかってくることが多く、1〜2時間続くと自然に治ります。
今はまだ原因は明らかにされていませんが、目のすぐ後ろにある太い血管が拡張して、その周囲に炎症が生じ、神経を刺激するために起こると考えられています。

対処法

  • 症状が出る時期はアルコールを飲むのをやめましょう。
  • 入浴後に痛みが起こる人は湯船につからず、シャワーを浴びる程度にしましょう。
  • 習慣発作が起きたら病院に行きましょう。

頭痛予防に有効な栄養素

頭痛でお悩みの方は、食事の内容から見直してみましょう。
積極的に摂りたい栄養素がマグネシウムビタミンB2です。

マグネシウムとは…

人体に必要なミネラルの一種で、筋肉の収縮や神経情報の伝達や体温、血圧の調整にも役立っています。

マグネシウムが低下すると…

骨の形成に影響が出るほか、不整脈や虚血性心疾患、高血圧、筋肉のけいれんを引き起こします。
また神経過敏や抑うつ感などが生じることもあります。
通常の食事では摂りすぎることはありませんが、腎臓に疾患があると血液中のマグネシウム濃度が高くなることがあります。
健康な人の場合、余分なマグネシウムは腎臓で排出されます。

マグネシウムを多く含む食品は…

  • 玄米
  • 白米
  • そば
  • 納豆
  • ナッツ類(アーモンドなど)
  • 海藻類(わかめなど)
  • 枝豆
  • ほうれん草
  • 貝類(あさりなど)
  • キノコ類(しいたけなど)
  • イモ類(ジャガイモなど)
  • アボカド
  • バナナ など

ビタミンB2(リボフラビン)とは…

ほとんどの栄養源(タンパク質、糖質、脂質)のサポートをするビタミンです。
特に脂質の代謝に使われます。

※代謝とは…
体内で分解、他の物質に合成されることです。
脂肪の燃焼、皮膚や粘膜の保護、成長を促進させる、髪や爪などの再生などの働きをします。

ビタミンB2が低下すると…

タンパク質、糖質、脂質すべての代謝がうまくいかず、成長が不良となります。
妊娠した女性や成長期の子供は、気をつけて摂らなければいけません。
舌炎、口内炎、眼精疲労、白内障などの症状に至ることがあります。

ビタミンB2を多く含む食品は…

  • 牛豚鷄レバー
  • 牛豚鷄ハツ
  • ウナギ蒲焼
  • カマンベールチーズ
  • 焼きのり
  • 干ししいたけ
  • 唐辛子
  • アーモンド
  • モロヘイヤ
  • 干しひじき
  • ブロッコリー など

ちなみに、玄米や納豆、ほうれん草は、マグネシウムとビタミンB2のどちらも含んでいる便利な食品です。
普段の食事に意識して取り入れましょう。

敏感な人ほど頭痛になりやすい

頭痛の原因のほとんどは体質や普段の生活にあると言われています。
体質としては、「脳が敏感」であること、「脳の異常な興奮」があることが最近の研究でわかってきました。

慢性的に頭痛が起きる人の脳は、生まれつき敏感な性質をもっていることが多いとされます。
脳のセンサーが敏感ということは、脳の働きが良すぎるということで、度を過ぎると危険信号として頭痛の症状につながります。
ただし、能力や才能としてプラスに働くという側面もあり、悪いことばかりではありません。

慢性頭痛はそのまま放置しないことが大切

鎮痛剤を乱用し続けたり、痛みを我慢したりして、脳の興奮を放置していると、
首こりや肩こりのようなちょっとした刺激でも興奮しやすい状態になってしまいます。

首や肩のこりや痛みが少しでも気になる方はお気軽にご相談ください。

※突発的な強い痛みや痛みが長く続く場合には、クモ膜下出血や脳腫瘍など重篤な病気の可能性も考えられます。
いつもの痛みと違うと感じたら、必ず病院で受診しましょう。

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