腰痛に苦しむ人

腰痛について~重いものを持ち上げる時の「よいしょ!」は間違っていなかった!~

こんにちは。
今回は、多くの人が経験する腰痛についてお話ししたいと思います。腰痛は、腰部の筋肉や骨、脊柱、神経などの損傷や炎症によって引き起こされることがあります。

原因は様々で、日常生活のなかでの姿勢の悪さや運動不足、長時間の座り仕事、急激な体重増加、スポーツや労働などの過剰な負荷、加齢などがあげられます。

腰痛の症状は、腰部や臀部から下肢にかけての痛みやしびれ、腰や臀部の痛み、背中の痛み、脚の痛みなどがあります。また、痛みの強さや頻度も人によって異なります。

そんな腰痛に関わる筋肉・関節の仕組みから予防策までお話していきます。ぜひ参考にしてみてください。

目次

腰痛に関わる筋肉 6つ

腰痛に関わる筋肉は、主に腰周りの筋肉や下半身の筋肉になります。以下に、腰痛に関わる代表的な筋肉とその働きを紹介します。

①腰方形筋 (ようほうけいきん)・②大腰筋 (だいようきん)

腰方形筋/大腰筋

①腰方形筋 (ようほうけいきん)
腰椎の側面から骨盤の腸骨にかけて走る三角形の筋肉で、腰の安定を保ち、体幹を側屈させる働きがあります。

②大腰筋 (だいようきん)
腰椎から大腿骨にかけて走る大きな筋肉で、腰部を伸展し、股関節を屈曲させる働きがあります。また、股関節を安定させ姿勢の維持にも重要な役割を果たします。大腰筋が硬くなると腰椎を反らせて“反り腰”になります。大腰筋が弱まるとすり足になり小さな段差でつまずくようになります。

③中臀筋 (ちゅうでんきん)・④大臀筋 (だいでんきん)

中臀筋/大臀筋

③中臀筋 (ちゅうでんきん)
骨盤の外側にある筋肉で、歩行中や片足立ちのときに骨盤を安定させるために重要な役割を果たします。また、大腰筋とともに姿勢の維持にも関与しています。

④大臀筋 (だいでんきん)
臀部 (でんぶ) の大きな筋肉で、股関節の伸展 (足を後ろに引く動作) させる働きがあります。大臀筋が鍛えられていると、下肢全体で体重をしっかりと支えることができるためバランスが安定して、転びにくくなります。

⑤ハムストリングス

ハムストリングス

⑤ハムストリングス
大腿部の後ろ側にある筋肉で、股関節の伸展と膝関節の屈曲させる働きがあります。筋肉に “伸びる” また “縮む” と言った力が急激に作用すると肉離れを起こします。

⑥腰椎多裂筋 (ようついたれつきん)

腰椎多裂筋

⑥腰椎多裂筋 (ようついたれつきん)
腰椎に沿って走る筋肉で腰椎の可動域を制限する働きがあります。腰椎の安定性を保つ役割も持っています。

以上が、腰痛に関わる代表的な筋肉とこの働きになります。
これらの筋肉が過度に緊張したり、弱くなったりすることが腰痛の原因となることがあります。

腰痛に関わる関節 3つ

①仙腸関節 (せんちょうかんせつ)

仙腸関節

仙腸関節は仙骨と骨盤の一部である腸骨の間にある関節です。
この関節は、上半身の重さや地面からの衝撃を受け止めるという重要な役割りがあります。この関節に問題があると、腰痛やお尻の痛みなどの症状が引き起こされることがあります。

仙腸関節症
仙腸関節周辺の筋肉や靭帯が炎症を起こしたり、関節が損傷したりすることによって引き起こされる痛みの状態です。これは、腰痛の原因の一つとして考えられます。

仙腸関節症の原因
怪我や外傷、妊娠や分娩、関節リウマチなどがあげられます。

②腰椎椎間関節 (ようついついかんかんせつ)

腰椎椎間関節

腰椎椎間関節は、腰椎の骨と骨の間にある関節です。
この関節は、腰椎の動きを制御し、腰部の安定性を維持するために重要な役割を果たしています。

椎間関節症
腰椎に急激な力が加わって発症する、「ぎっくり腰」の原因の一つとして椎間関節症があります。また慢性的な腰痛も椎間関節の変形が原因の場合もあります。主な症状は、腰を後ろに反らすと痛い、脊椎の近くに圧痛点がある、運動で痛みが増すなどです。お尻や太ももに関連痛が生じる場合もあります。

椎間関節症の原因
怪我や外傷、繰り返される負担、姿勢の悪さ、加齢などが考えられます。

③腰仙関節 (ようせんかんせつ)

腰仙関節

腰仙関節は、腰椎と仙骨の間にある関節です。この関節は、体重を支える上半身と下半身を繋ぐ部分であり、体幹の安定性を維持するために重要な役割を持っています。適切な動きを維持するために、周囲の筋肉や靭帯によって支えられています。腰仙関節の問題によって引き起こされる痛みは、以下のような特徴を持ちます。

腰仙関節の問題によって引き起こされる痛みの特徴

  1. 腰部、臀部、鼠径部、大腿部の痛み
    腰仙関節の問題によって引き起こされる痛みは、腰部や臀部だけでなく、鼠径部や大腿部にまで放射痛が生じることがあります。
  2. 動作時の痛み
    腰仙関節の問題によって引き起こされる痛みは、動作時に痛みが強くなることがあります。例えば、階段を降りるときや、椅子から立ち上がるときなどです。
  3. 長時間同じ姿勢でいるときの痛み
    腰仙関節の問題によって引き起こされる痛みは、長時間同じ姿勢でいるときに痛みが強くなることがあります。例えば、長時間座り続けるときや、立ちっぱなしのときなどです。また、腰仙関節に問題が起こると神経を圧迫して、坐骨神経痛に繋がる恐れもあります。

腰痛を予防しましょう!

腰痛予防イラスト

腰痛を予防するためには、以下のようなことが大切です。

  1. 適切な姿勢を保つ
    日常生活での姿勢は非常に重要です。正しい姿勢を保つことで、腰部への負荷を減らし、腰痛を予防することができます。
    例えば、座っているときは、背中を真っ直ぐにして、腰を後ろに倒さないことが大切です。
  2. 適度な運動を行う
    筋肉を強化することで、腰部の安定性を高めて腰痛を予防することができます。ただし、運動は無理をしすぎないように注意が必要です。
  3. 適度な休息をとる
    長時間同じ姿勢でいると、腰部に負荷がかかり、腰痛の原因となります。適度な休息をとり、長時間同じ姿勢でいないように心がけることが大切です。
  4. 食生活の改善
    健康的な食生活を心がけることで、腰痛を予防することができます。特に、カルシウムやビタミンDなどの栄養素を摂取することで、骨や筋肉の健康維持に役立ちます。
  5. ストレスを管理する
    ストレスは腰痛の原因になることがあります。ストレスを減らすためには、適度な運動や趣味などでリラックスした時間を取ることが大切です。
  6. 腰部の負荷を減らす
    腰部に負荷をかけすぎないようにすることも、腰痛を予防するためには重要です。
    例えば、重いものを持ち上げるときは、中腰から持ち上げるのではなく、しっかりとしゃがんでから持ち上げるようにしましょう。
    「よいしょ!」と声を出したり、息を吐きながら持ち上げると楽に持ち上げることができます。

以上のようなことを心がけることで、腰痛を予防することができます。心がけることがとても重要です!

首のゆがみと腰痛

首の歪みと腰痛の因果関係

首のゆがみと腰痛には密接な関係があります。首のゆがみが腰痛を引き起こすことがある一方で、腰痛が首のゆがみを引き起こすこともあります。

首のゆがみが腰痛を引き起こす場合、首の筋肉や関節の可動域が制限され、腰部に過剰な負荷がかかることがあります。
例えば、長時間同じ姿勢でデスクワークをすることで、首が前方に突き出し、胸部が圧迫され、腰部にも負荷がかかることがあります。また、首の筋肉の緊張が続くと、神経圧迫を引き起こし、腰部の筋肉や神経にも影響を与えるとこがあります。

一方で、腰痛が首のゆがみを引き起こす場合は、腰痛が慢性化すると、体のバランスが崩れて、首や肩の筋肉が硬くなることがあります。この状態が続くと、首の可動域が制限され、首のゆがみを引き起こすことがあります。

このように、首のゆがみと腰痛には密接な関係があり、互いに影響し合うことがあるため、適切なケアを行うことで、互いの症状を軽減するこなとができます。

慢性的な腰痛で悩んでいる方で、元々は首が痛かったなんて方もたくさんいらっしゃいます。
首の痛みよりも腰の痛みのほうが強くなって、首にあるはずの痛みが気にならなくなっている状態です。この場合は、首のゆがみが原因であるため首の調整が欠かせないのです。

思い当たる方はお気軽に当院にご相談ください。首を調整して腰を楽にしましょう!

TOPに戻る

上部へスクロール